母が座右の銘に書いていたもの

<3b-26-5>


憎まれて 憎みかえすな 憎まれて
  憎み憎まれ 果しなければ

火の車 作る大工は なけれども
  おのが作りて おのが乗りゆく

心から 横しまに(邪に)吹く 風はあらじ
  雨こそ夜の 窓は打つらめ

世の中は 貧ぢゃ有徳ぢゃ 苦ぢゃ楽ぢゃ
  何ぢゃ彼ぢゃとて 末は無茶苦茶

ひとりひとり 持って生まれた 顔なれど
  よくこうも又 ちがうものかな

朝起きて 夕べに顔は 変らねど
  いつの間にやら 年をとりけり

子爵 伯爵 公爵よりも
  国の宝は 肥柄杓

母が座右の銘に書いていた句をいくつか思い出した


《凡人の雑感》

これみな道歌というようです。
道歌というものは知らなかったので、辞書を見ると
 『道徳・訓誡の意を、わかりやすく詠んだ短歌。仏教や心学の精神を詠んだ教訓歌。』
だそうです。

座右の銘にしていたのも納得する内容が並んでいます。
…少し皮肉っぽい内容もありますが…

これは亡母が記憶の中から引っ張り出してきたものですから、記憶違いがあると思われます。
そこで少し調べてみて見付けたものを以下に記しました。


「憎むとも 憎み返すな 憎まれて 憎み憎まれ 果てしなければ」

「火の車 作る大工は あらねども 己が作りて 己が乗り行く 」
「火の車、作る大工は なけれども 己が作りて己が乗り行く」

「心から よこしまに降る 雨はあらじ 風こそ夜の 窓は打つらめ」
「心より よこしまに降る 雨はなし 風こそ夜半の 窓を打つらめ」

「世の中に 負者有徳者苦者楽者 なん者か者とて末はむしゃくしゃ」

「朝起きて 夕べに顔は 変わらねど いつの間にやら 年は寄りけり」

そういえば、以前の首相が披露していたものに
「まるまると まるめまるめよ わが心 まん丸丸く 丸くまん丸」
歳をとればこうなりたいと思います。

それなのに最近の色々なことがらにヤキモキ、イライラしているのはまだまだ人間が出来ていないからでしょうか。

うちの女房が好きだというものに
「なせばなる なさねばならぬ なにごとも 成らぬは人の なさぬなりけり」

『なるほど!』
と納得していると、探している中にこんなものも

「なるように なろうというは 捨て言葉 ただなすように なると思えよ」
ギクッ!😆

私は悩みごとに直面したとき
『くよくよ悩んだって仕方がない。なるようになるさ』
と心の負担を軽くしていたのに、どうも否定されているみたいです。

別の肯定的な歌を探してみよう。
(それじゃダメじゃん)


「鴬が 法華経を説くと いうならば 雀は忠忠 烏は孝孝」

狂歌には
「ほとゝぎす自由自在にきく里は酒屋へ三里豆腐屋へ二里」

我が家でもウグイスやホトトギスの声を聞きます。
因にコンビニまで2Kmです ('◇')ゞ

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