月日の経つのは早いもの

<1b-33-2>


「歯のないお母さんに食べさせるんだから硬い沢庵丁戴」
 と云って店頭で「この親不孝者」
と叱られたのはついこの間の様な

だって 硬くないと卸金にかからないので仕方がない

馬鈴薯も卸して団子に丸めてすまし汁に浮ばせると又変わった料理になるし 蓮根も牛蒡もこうして他家にはないものを食べさせました

そしてお金がもったいないと云う母に 三日しきゃ食べなかったとしても噛んで食べるように勧めて 義歯をいれさせたのは昨日の事の様です

七十六才で死んだ母の年にもう手がとどく程に私も老いた
月日の経つのは早いもの



《雑感》
これは昭和54年春の頃書いたものだと思います。
まだ71歳だったのに・・・
この当時は病気で体力が衰え、体も少し不自由になり始めていました。
ユーモアを交えて書いているものの、少し弱気になっている様子。

私も歳をとって同じような気持ちに向かっているような気がします😞

コメント

このブログの人気の投稿

書き始めたきっかけなど

暑さ寒さも彼岸まで?

面白い投書